溶岩が急速に冷え固まってできた天然のガラスで、和名は黒曜石。結晶構造を持たない点でオパールと同じ非晶質に分類される。
この鉱物について
マグマが地表や水中で急冷されると、原子が結晶に並ぶ時間がないままガラス状に固まる。この成因のため、鉱物学的には「準鉱物(鉱物に準じるもの)」として扱われることが多い。
割ると貝殻状の滑らかな断面(コンコイダル断面)を示し、極めて鋭い刃ができる。この性質を利用し、旧石器時代から石器や矢じりの材料として世界中で使われてきた。日本でも北海道の十勝・白滝や長野県の和田峠が代表的な産地で、縄文時代の交易ルートを解明する手がかりにもなっている。
微細な気泡やクリストバライトの結晶が並ぶと、光の反射で虹色や金色の光沢が浮かぶレインボー・ゴールドシーンオブシディアンになる。斑点模様が入るものはスノーフレークオブシディアンと呼ばれる。
見分け方・選び方
均質な漆黒に、割ったときの鋭い光沢が見どころ。内部に気泡や斑が入るタイプは、光にかざして模様の出方を確認する。
非常に割れやすいガラス質のため、角が欠けていないかを扱う前に確認する。
石に込められてきた意味
中南米では古くから「煙る鏡」として占いの道具に用いられ、真実を映す石とされてきた。
不要なエネルギーを吸収し、心を鎮める石として語られる。
ここで紹介している意味や効果は、各地で語り継がれてきた文化・伝承です。科学的に実証されたものではなく、医療行為の代替にもなりません。石を楽しむための背景としてお読みください。
お手入れと保管
- ガラス質で非常に割れやすい。単独で柔らかい布に包んで保管する。
- 急激な温度変化を避ける。
- 汚れは乾いた布かぬるま湯で軽く拭く程度にとどめる。
基本データ
- 和名
- 黒曜石
- 英名
- Obsidian
- 結晶系
- 非晶質(火山ガラス)
- 化学式
- SiO2(複雑な組成のガラス質)
- モース硬度
- 5〜5.5
- 色
- 黒
- 主な産地
- アメリカ/メキシコ/アイスランド/日本





