和名は琥珀。数千万年前の樹木の樹脂が地中で固まったもので、鉱物ではなく有機物に由来する宝石です。
この鉱物について
樹脂が固まってから琥珀と呼べる状態になるまでには、少なくとも数百万年が必要とされます。それより新しいものはコーパルと呼ばれ、区別されます。
流れ落ちる途中で虫や植物片を取り込んだものは、当時の生態系をそのまま保存した学術標本になります。ミャンマー産には約1億年前、白亜紀の昆虫が含まれることで知られます。
日本では岩手県久慈市が国内最大の産地です。約8500万年前の地層から採れ、装飾品として縄文時代から利用されてきました。
見分け方・選び方
内包物のある石は人気ですが、樹脂やプラスチックによる模造も多く出回ります。飽和食塩水に浮くか、こすったときに松脂のような香りがするかが簡易な手がかりです。
小片を熱で圧着した「練り琥珀」も流通します。内部に平たい気泡の層が並んで見えることがあります。
石に込められてきた意味
こすると静電気を帯びることから、ギリシャ語のエレクトロン(琥珀)が電気(electricity)の語源になりました。
長い時間を生き延びてきた石として、健康や長寿の願いと結びつけて語られます。
ここで紹介している意味や効果は、各地で語り継がれてきた文化・伝承です。科学的に実証されたものではなく、医療行為の代替にもなりません。石を楽しむための背景としてお読みください。
お手入れと保管
- とてもやわらかく傷つきやすい。単独で布に包んで保管する。
- アルコール・香水・除光液で溶けることがある。身につける前に化粧品を乾かす。
- 乾燥と直射日光で表面が濁る。水拭きのあとは柔らかい布で水気を取る。
関連する鉱物
基本データ
- 和名
- 琥珀
- 英名
- Amber
- 結晶系
- 非晶質(有機物)
- 化学式
- C10H16O
- モース硬度
- 2〜2.5
- 色
- 黄
- 主な産地
- ロシア/ドミニカ共和国/ミャンマー/日本





