濃淡の緑が同心円状に重なる、独特の縞模様をもつ銅の鉱物。和名の孔雀石は、この模様が孔雀の羽に似ていることに由来します。
この鉱物について
銅鉱床の酸化帯にできる二次鉱物で、銅が地下水に溶けて再び沈殿する過程で、ぶどうの房のような丸みを帯びた形(葡萄状)に成長します。縞模様はその成長の記録そのものです。
エジプトでは紀元前から砕いて緑の顔料や化粧品(アイシャドウ)に用いられました。日本画の岩絵具「岩緑青」も同じ鉱物です。
ロシアのウラル地方では巨大な塊を産し、エルミタージュ美術館のマラカイトの間のように、建築装飾に用いられた例が残っています。
見分け方・選び方
縞の細かさとコントラストが見どころです。目玉のような同心円が現れたものは特に人気があります。
樹脂で固めた再生品や、プラスチック製の模造品が流通します。模様が繰り返されていないか、手に取ったときに重みがあるかを確認してください。
石に込められてきた意味
古代エジプトでは魔除けとして子どもに持たせたと伝えられ、危険を予知して身代わりに割れるという言い伝えがあります。
変化を受け入れる勇気を与える石として語られます。
ここで紹介している意味や効果は、各地で語り継がれてきた文化・伝承です。科学的に実証されたものではなく、医療行為の代替にもなりません。石を楽しむための背景としてお読みください。
お手入れと保管
- 硬度3.5〜4と非常に柔らかく、傷つきやすい。単独で保管する。
- 酸・熱・アンモニアに弱い。水に長く浸けない。
- 銅を含むため、粉塵を吸い込まないよう研磨や加工には注意する。
関連する鉱物
基本データ
- 和名
- 孔雀石
- 英名
- Malachite
- 結晶系
- 単斜晶系
- 化学式
- Cu2CO3(OH)2
- モース硬度
- 3.5〜4
- 色
- 緑
- 主な産地
- コンゴ民主共和国/ロシア/ザンビア





